研修事例

研修実施機関

実施機関団体名 社団法人日本ブライダル産業振興協会
住所 〒105-0014 東京都港区芝2-3-12
電話番号 03-5418-4501 FAX番号 03-5418-4505
実施機関職員数 4名 受講生人数 40名
受講生の属性 結婚式場経営者、結婚式場シェフ、営業責任者、新潟県漁業協同組合連合会、JA

要 約

1.動機と目的

 環境対策や食の安全・安心への対応が求められる経営環境において、地産地消、スローフーズなど地域の産品や生産者との連携が重要視され、消費者の食に対する価値観が変化している。ブライダル業界は、「食」を中心とするエンターテイメントビジネスに留まらず、その地域の出身者、居住者、就業者がその地域で婚礼をあげる「サービス分野の地場産業」としての社会的意義のある存在をめざし、ブライダルビジネスを再考し、新たな価値を創造する産業への転換を図る必要性に迫られている。そのためには、接客、婚礼パーティのプロデュースといった単なるサービス業を超え、食材やサプライチェーンの理解や地域との有機的な関係を構築する人材が必要となっているが、ブライダル業界ではこうした人材はまだまだ少ないのが現状である。
 そこで本事業では、ブライダル事業者を対象に、産地や生産者の経営資源を理解し、ブライダル事業者と農林水産業者等それぞれの強みを生かした新たな商品・サービスの開発やビジネスを創出するための中核となるプロデューサーの育成を目的に研修を実施することとした。

2.座学研修内容

 受講生の募集については、当ブライダル産業振興協会会員への書面及びHPでの案内、業界新聞、業界誌への募集広告を基本としたが、事務局が直接、企業経営者、漁協等の関連機関にも呼びかけ、自社の食材の購買、メニュー考案を行う責任者を参加してもらうよう、受講終了後の実現可能性にも配慮した。
 カリキュラムは、共通テキストを活用しつつ、各テーマに応じたテキストを作成し、1泊2日と2泊3日の集中研修会を合計3回、延36時間の講義を行う。講義では、農商工連携を通して新たな商品・サービスの開発やビジネスを創出するうえで必要なマーケティングに重点をおいた時間配分とした。また、最後の講義でグループによるワークショップを実施し、これまで学習した内容を踏まえ、自社に当てはめて地域の新たな商品開発(メニュー開発やイベント開発等)を試み、課題解決を図りつつ企画を推進する実践力を身につけることを目指している。

3.実地研修内容

 実地研修では、ブライダル事業者にとって交流機会が少ない農水産業界や生産者をより身近に理解するために現場での体験を重視し、農業や漁業、ワインメーカー等の視察・体験実習を行うこととしている。また、予定している4回のうち1回は、研修地にて農・漁業者から講義を受け、地域における農水産業の生産活動や経営の理解をより深めるとともに、農・漁業者のブライダル業界の料理・サービスに対する理解を得るため、ブライダル業界における商品・サービスの特徴を説明し、相互交流・理解を図る。受講生は、ブライダル関係の各分野(シェフ、営業、経営全般)の責任者がしめることから、自社と顧客にとって、本当に有益となる食材や知識、ノウハウの連携が可能か、研修に望む意欲は、真剣そのものである。

第1回:山梨・11月9日(月)~11日(水)
 農業体験(果樹園視察)ワイナリー視察
第2回:新潟・12月7日(月)~9日(水)
 農業視察、漁業視察、地域の婚礼料理学習、農漁業者へのブライダルビジネスに関する説明・交流
第3回:沼津・1月18日(月)~20日(水)
 水産業視察、農業体験
第4回:千葉・2月15日(月)~16日(水)
 ワークショップ発表会、連携事例視察

など計24時間にわたる。

4.成果(今後考えられる成果)

 自社にどのようなルートで食材が納入されるか、作り手の努力、自然の左右される環境等を目のあたりに自分が経験することで、目利き力をつけている。受講生からも今までにこのような体系的、集中的な研修は、経験したことがなく、横のつながりを含めて自分自身の財産になっているとの声が多い。
 研修終了後は、当研修実施機関が、研修参加者だけでなく、ブライダル事業者や農林水産業者等を対象に、ワークショップで提案した商品・サービスの紹介等を内容とする農商工連携のきっかけづくりのための発表会を開催する。また、研修生や派遣企業に対し農商工連携のセミナーやマッチング情報を提供するなど、フォローアップを図ることとしている。
 研修終了後、受講生の各分野での連携推進、新しい形態の婚礼ビジネスのプロデュースなどの成果に期待したい。