研修事例

研修実施機関

実施機関団体名 特定非営利活動法人経済活動支援チーム
住所 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-64-2 野間ビル202
電話番号 03-3292-5540 FAX番号 03-6908-2772
実施機関職員数 4名 受講生人数 275名

要 約

1.動機と目的

 当チームは、企業経営をアシストする中小企業診断士、公認会計士、税理士、社会保険労務士、行政書士、情報処理技術者、商業施設士、建築士、デザイナーなど、約50名により構成されるプロの専門家集団である。ヒト・モノ・カネ・情報・ノウハウ等の経営資源が不足している中小企業や各種団体等の事業活動を、分析・診断し、経営改善、業績を図ることでわが国の地域経済の活性化に寄与することを目的として、平成16年2月に設立された。当チームは、街づくり支援、コミュニティビジネスや商店街の経営支援等、地域に根ざした事業の活性化にも力を入れており、その事業第一号として、平成17年4月より東京都江戸川区の「公共サインCM制度」を受託している。その他にも(1)市場調査・分析サービス、(2)補助金・助成金申請支援サービス、(3)利益創出・コスト削減支援サービス、(4)人材教育支援・研修サービス、(5)起業・創業・独立開業支援サービス、(6)ビジネスパートナー・マッチングサービス、(7)労務手続き支援サービス、(8)税務手続き支援サービス等の事業を展開している。
 当チームでは農商工連携のサポートにも力を入れている。特に首都圏では、中小企業者と地方農林水産業者との連携、ビジネスマッチングの場の提供、連携を支援する人材が不可欠であることから、質の高い農商工連携支援者を育成する研修を行うため、農商工連携等人材育成事業に応募した。研修対象者はすでに中小企業診断士、経営指導員、コンサルタント等で実務経験のある者とし、現場の体験をもとに実務を重視し、農商工連携支援に即戦力となる人材を育成することとした。

2.座学研修内容

 講義研修の講師は、地域経済の振興を研究し、実務経験のある大学教授、農商工連携の支援経験のある中小企業診断士や民間コンサルタントなどが選定された。
 テキストは共通テキストに加えて、各テーマに応じた専用のテキストを講師に作成してもらい、より実践的な支援が実現できる講義内容にする。理論だけではなく、支援を実践する上で、課題となる点、解決のポイント、ノウハウなどについて、より掘り下げたツールを提供することとしている。
 さらにフォローアップとして、受講生が当チームの強みである中小企業診断士、税理士、社会保険労務士、商業施設士、行政書士、技術士などの専門家と情報交換の場を提供する。
 なお、講義研修は8月28日から、(1)農商工連携の意義と研修のねらい、(2)農商工等連携関連2法の概要について、(3)農林水産関連の支援施策の概要をはじめ、平成22年2月まで毎回18時から3時間で全35回、105時間を予定している。

3.実地研修内容

 実地研修は研修先を農商工等連携事業計画第1号認定(平成20年9月19日)事業者に協力してもらい、農商工連携を活用するに至った経緯や事業の進捗状況、今後の方針等、農林漁業者や中小企業者の「生の声」を聴くとともに、農産物等生産現場、研究施設や製造現場等の視察を行う。また、体験研修、ワークショップ、企業視察と広く現地における研修を実施する。離島経済の厳しさを受講生に実感してもらうため、八丈島、沖縄県離島を研修先として選定した。
 特に、八丈島研修では、悪天候の中、八丈島八重根港から漁船に乗ってトローリングを体験し、2時間ほどでスマガツオ数匹を釣り上げることに成功した。受講者からは「離島の漁業の厳しい実態と漁業の大変さについて、地元の中心的な漁業関係者から生の声を聞くことにより、今後の参考になった。」「特に漁業体験は新鮮で、その後の市場へ出荷するまでの工程もわかり、漁業に対する見方が変わった。」「漁業体験に始まり、八丈島特産の「くさや」の製造工程、そして販売と、八丈島の漁業における一連の流れを体験することができ、大変有意義な研修だった。」「中小企業診断士としてサポートできる可能性が大いにあると感じた。」等の声が寄せられた。最後に受講生は離島の漁業及び関連産業のおかれた現状をとらえ、今後どのように発展させることができるのか、実地研修での体験を踏まえて、各自意見を出し合い、成功に結び付けるための方策等のディスカッションを行った。

4.成果(今後考えられる成果)

 本事業では、農林漁業の実情や農商工連携に関わる各種施策等の内容・活用法が習得でき、これまでの専門領域に加え、新たな分野のコンサルとしての活動を行うことができ、より多様化している中小企業者のニーズに対応した支援に役立てることができる。また、実地研修により現場を体験することで、農商工連携事業をより一層実践的に支援することが可能となる。八丈島における実地研修に参加したことにより、離島における漁業の文化、風土を知ることにより、大都市などに比べ明らかに立地的に不利な地域でどのように産業の活性化を図るためにはどうすればよいのか等、新たな地域限定の特産品の開発、販路を考え、少量多品種の流通について、受講生自身で新しいアイディアが提案されていくこととなる。本事業の実施により、現場対応力のある農商工連携支援人材を275名以上、育成することとしている。