森会長 令和4年 年頭所感

 明けましておめでとうございます。令和4年の年頭に当たり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 昨年6月に会長として再任頂き、11月には本会創立65周年記念式典を開催することができました。 これもひとえに会員皆様方の日頃のご支援やご協力のお陰であると深く感謝申し上げます。

 昨年は、長引く新型コロナウイルス感染症の感染拡大による行動制限等の影響を強く受けて実に苦しい1年でした。 世界的な半導体不足や原油、金属、食料原材料等の価格高騰、豪雨・台風等の自然災害の発生、深刻化するデジタル人材不足、事業承継問題等により、 中小・小規模事業者を取り巻く経営環境は、対面サービス業を中心に深刻な影響を被りました。ワクチン接種の進展等により感染者数は減少したものの、 依然予断を許さない状況が続いています。岸田新政権が昨年11月に閣議決定した「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」の実効に期待を寄せているところです。

 このような状況の中、中小・小規模事業者にとって喫緊の課題である生産性向上や経営強靱化は急務であり、そのためには、個社ごとの経営努力に加え、 中小企業組合をはじめとした共同化、協業化、企業間連携を通じた戦略的な取組みが重要になります。
 昨年11月25日に神奈川県のパシフィコ横浜国立大ホールにて開催した第73回中小企業団体全国大会では、萩生田経済産業大臣等多数のご来賓をお迎えし、 全国各地から中小企業団体の関係者約1,700名が参集し、
 Ⅰ. 中小企業・小規模事業者等の経営強靱化・成長促進支援等の拡充
 Ⅱ. 中小企業・小規模事業者の実態を踏まえた労働・雇用・社会保険料対策の推進
 Ⅲ. 中小企業・小規模事業者の積極的な事業活動を支える環境整備
の実現に向けて、共に取り組むことを決議しました。
 大会後の「感謝の夕べ」にご臨席賜りました岸田内閣総理大臣からは、ものづくり補助金の中央会の事務局としての活動と生産性向上の具体的な事例に言及され、 謝意を頂き、中小・小規模事業者の発展を支援する中央会への期待が表明されました。この岸田内閣総理大臣の中小・小規模事業者への期待や支援に応えるためにも、 組合組織が持っている企業同士の「連携力」を大いに発揮し、中小・小規模事業者が誰一人取り残されることのないよう全力で取り組んで参ります。
 とりわけ、ポストコロナを見据えた新型コロナウイルス感染拡大防止と経済活動の両立、デジタル化・グリーン化への起動、 事業再構築・生産性向上、災害対策、事業承継、事業再生などの最重要課題については、会員の皆様との連携を一層強化し、対応してまいります。

 結びに、本年が中小企業組合と中小・小規模事業者の皆様にとりまして、一刻も早く安心して事業活動を行う環境が整いますとともにコロナ禍から立ち直り、 新たな飛躍への足がかりとなる1年となりますことを心よりご祈念申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

令和4年元旦

全国中小企業団体中央会
会 長 森   洋