森会長 令和6年 年頭所感

 明けましておめでとうございます。令和6年の年頭に当たり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年は、コロナ感染症の5類への変更により社会経済活動が正常化し、円安を活かしたインバウンド等の需要が回復した一方で、豪雨・台風等の自然災害、深刻化する人材不足、原材料や労務費等の価格上昇とその転嫁の遅れ、事業承継問題など、中小・小規模事業者を取り巻く経営環境は、引き続き厳しい状況に直面してきました。

 こうした中で、昨年10月11日に宮城県仙台市で開催した第75回中小企業団体全国大会では、全国各地から中小企業団体の関係者約2千名が参集し、
  Ⅰ. 中小企業・小規模事業者等の危機的状況の克服、成長促進支援等の拡充
  Ⅱ. 中小企業・小規模事業者の実態を踏まえた労働・雇用・社会保険料対策の推進
  Ⅲ.中小企業・小規模事業者の積極的な事業活動を支える環境整備
の実現に向けて、組合関係者の皆様と共に取り組んでいくことを決議し、その実現に向け精力的に陳情活動を行って参りました。

 その結果、大会決議の主な要望事項が、令和5年度補正予算等による「デフレ脱却のための総合経済対策」に盛り込まれ、その早期かつ速やかな実行に期待するとともに、本会においても施策の広報と迅速な執行に努めております。

 地域の人口減少に加え地域課題が多様化・複雑化することを踏まえつつ、資金繰り対策、経営改善・事業再生、デジタル化の推進や、リスキリング等の「人への投資」、ものづくり補助金、事業再構築補助金や省力化投資補助金による生産性向上、インボイス導入による事務負担増、物流の2024 年問題、外国人技能実習制度の変更、スタートアップ育成、輸出拡大、大阪・関西万博などの最重要課題については、会員皆様との連携を一層強化し、伴走支援を図って参ります。

 結びに、令和6年の甲辰の年は「成功という芽が成長していき、姿を整えていく」といった縁起の良い年とされています。本年が、中小企業組合と中小・小規模事業者の皆様にとりまして、成長を実感する1年となりますことを心よりご祈念申し上げまして、新年のご挨拶といたします。

 令和6年元旦